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転載系 大ブブブー事件 池沼唯のカスタネット 池沼狩り 池沼唯のクリスマス 池沼唯の夏祭り 池沼唯の日曜日 池沼唯の自己紹介 池沼唯のお仕置き オリジナル(作成途中です) 池沼唯の隔離病棟生活Ⅰ 池沼唯の隔離病棟生活Ⅱ
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大英雄なら大丈夫だろうと思っていたら何も出来ずにアーチャーに撃破され脱落 拠点から徒歩1分の路上でキャスターに撃破され脱落 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとセイバーのマスターの死体が転がっていた 令呪を宿したセイバーが襲撃され、意識が無くなってもランサーにレイプされた。 開始3秒で支配者に喧嘩売り、返り討ちに会い脱落。 大同盟を組めば脱落することはないだろうと思ったが、先陣を切らされ脱落。。 宝具が4つあれば安全だろうと思ったら、使わせてもらえずにバーサーカーにボコボコにされた。 「そんな弱いわけがない」といって出て行ったキャスターが宝具も使わずに撃破した。 3開催5脱落は当たり前、3開催8脱落も セイバーがどうにもならない事態にあう確率が150%。監督役に襲われてノアにまた襲われる確率が50%の意味 サーヴァントになっただけでマスターが泣いて諦めた、翌日の予定を立てる中の人も あまりに脱落するから大幅テコ入れ。 それでも撃破数0 バーサーカーに一睨みされただけでフォーマルアウトから逃げ出す。 開催されていない時でも2脱落 ほとんどの相手にメタとれる中、唯一相性が悪い相手とぶつかり、マスター乗っ取られた
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食事 たかちゃん にちなん 北味(閉店) 食品・雑貨 えのもと 柳丸・羽村双葉町店 健康 北陵整体院 保育 チューリップ保育所 車 (有)ボディショップKEN 自費出版 NOA企画 無線機器 フレンズ ご連絡 双葉富士見町内会 問い合わせ - - -
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ラノで読む 俺の友人である甲府守哉(こうふ・もりや)は稀代の駄目人間だった。 あまり奴を知らないひとは、甲府のことを深刻ぶらない楽天主義者なんだと思っているようだが、正体はそんなものじゃない。あいつは、現在さえよければあとはどうなってもいいと考えている刹那主義者ですらないのだ。 「この世には必ず抜け道があるから頑張ったり努力したりする必要はない」 それが甲府の信念だった。本当にどうしようもない野郎だ。 あいつとの腐れ縁は中学時代から続いてしまっているのだが、当時から帰宅部員で宿題もやらず、テスト勉強ももちろんしない問題児だった。にもかかわらず甲府は落第生ではなく、テストでは限りなく満点に近い成績をおさめることが少なくなかった。テストが二回あれば一度はほぼ満点。もう一度は文字通り全滅。平均すれば並の成績というのが奴だった。 甲府はやたらとヤマを張るのがうまかったのだ。当てるときは一夜漬けで出題範囲を完璧に押さえてしまう。つまり記憶力はやたらといい。だから教師たちは真面目にやれば毎回満点を取れるだろうと甲府を諭したのだが、当然あいつは聞く耳を持たなかった。 そんな甲府の山勘がホンモノの特殊能力であることがあきらかになったのは、俺たちが中学三年になったばかりのときだった。甲府は限定的な予知能力を持つ「異能者」だったのだ。どういう運命のイタズラか、俺も魂源力とやらが一定閾値を超えていると判定され、俺たちふたりは故郷を離れ、ここ、双葉島へと送り込まれることになった。ちなみに俺の異能はまだ発現していない。本当にあるのかもあやしいものだ。 ここの生活に慣れるのにそう時間はかからなかった。ちょっと変わった能力を持ち合わせた生徒や学生が多いだけの、普通の大規模な学生街だ。俺にとっての日常に大それた変化はなかったが、それは甲府も同様で、あいつはこの街にきてからも駄目人間のままだった。 学校は可能なかぎりサボる。この島は政府にとっていちおう重要な地区であり、出入りは完全自由ではないのだが、甲府はしょっちゅう外出していた。何をしているのかと思えば橋を隔てたところにあるパチンコ屋に入り浸っている。しかしいつも勝って帰ってきているというわけではないようだった。奴は自分の能力を「山師の霊感〈マイナーズ・インスピレーション〉」と称していたが、漏れ聞くところでは当局のほうでも甲府の能力は信頼に足るものではなく、使い道がないと判断されているらしかった。 「優秀な異能者は政府から補助金がもらえるらしいから一生安泰だな」 などと甲府は吹いていたが、この島に溢れるほどいる異能者のうち、各国政府や関係機関のために働いて報酬をもらっている人間はひとにぎりだ。甲府はどう見てもその中には入れそうになかった。異能者として芽の出そうにない俺と同様に、甲府も学生としての身分でなくなれば一般人として社会に出なければならなくなる。 双葉学園の教官たちは決して無能でもなければ怠慢でもないのだが、いかんせん生徒や学生のほうが多すぎる。少子化が進んでひとりひとりにまで完全にケアの行き届く故郷の学校とは違い、自分から相談におもむきもしない甲府のような奴に目をかけてくれるほど暇な大人はいなかった。 しかたがない。曲がりなりにも友人、同郷のよしみとして、俺は一度だけでも甲府を説得してみようと決心した。 俺も甲府も、学園側が用意した学生寮に入居していた。俺の部屋のすぐ隣が甲府の部屋だ。留守がちのことが多い甲府だったが、俺のことを待っていたかのように、ドアは叩いたとほぼ同時に開いた。 「よお。なんかお前が来る気がしてたぜ。こっちから用があるときはぜんぜん顔見せねえくせに」 「借金の申し込みとかか。お断りだからな」 仏頂面で応じてやったが、甲府はいつも通りの太平楽なにやけ顔だ。 「このところは冴えに冴えてるぜ。勝ちまくってるからメシでもおごってやろうと思ってたんだがなあ?」 「お前の能力の的中率は、せいぜい五割ちょっとだろう。六割はいかないはずだ。いつまでもそんな綱渡りでやっていけると思ってるのか? そのうち失敗して――」 向こうのほうから本題に繋がる話をしてきたので、俺は一気にまくしたてようとしたが、甲府はドアから離れて部屋の奥へと引っ込んだ。 「まあ入れよ。立ち話もなんだし」 「そうさせてもらう。お前次第でずいぶんと長い話になるかもしれんから」 この程度で出ばなをくじかれているわけにはいかないので、俺は素早くドアを後ろ手に閉めるとずかずかと甲府の部屋へと入っていった。 狭い六畳一間の真ん中にどっかりと腰をおろし、徹底的に説教してやろうと息を吸い込んだところで、甲府のほうが口を開いた。 「幸運の女神って、後ろからじゃ捕まえられないって、知ってるか?」 「向こうから幸運が来ることを期待せず、自ら動いてつかもうとしないと幸運は得られないって話だが……まさかお前、わかってるのか?」 ヤマを張って一か八かに賭けるばかりの人生を悔い改める気になったのかと、俺は思わず甲府の顔をまじまじと見やった。もうわかっていることを説教しに俺が来ることを予感していたから、こいつは笑っていたのだろうか。 しかし甲府は怪訝そうに首をかしげてこういった。 「何いってんだ? 自分から追いかけたって無駄だろう。幸運の女神は後ろからじゃ捕まらないんだぜ」 「だから、幸運の女神の先に立つには自ら地道な努力をして――」 「あー、ちっちっちっち。これだからシロウトさんは。幸運の女神が通る場所さえわかってりゃいいんだよ。そこで座って待ってれば向こうから幸運が飛び込んでくる。下手に動き回ったって、幸運の女神にかすりもしない場所を無駄にうろちょろして疲れるだけだぞ」 指を振り振り、甲府は切り株でウサギが転ぶのを待つ阿呆の田吾作と同じことをのたまい始めた。こいつに一瞬でも期待した俺が馬鹿だったのだ。 俺は渾身の眼力で甲府を見据え、拳を固めて腹から声を絞り出す。 「幸運頼りに行き当たりばったりでやっていくのなんて無理なんだよ。幸運に頼らなくても済むように地に足をつけて――」 「おいおい、お前だって異能者候補としてこの島にきたんだろう。何も学ばなかったのか? 地道なんて賽の河原だ。この世には本当に鬼がいるんだぞ、ラルヴァが。積み上げた石ころは蹴り崩される運命なんだよ。そんな無意味な作業より幸運の女神を捜すほうがいい。……時間だ、俺は出かけてくる」 そういうや、万年床の枕元にあった目覚まし時計に目をやって、甲府は立ちあがった。俺は無言のまま殴りつけてやろうとしたところで、足がもつれた。我ながら情けないことだが、ほんのちょっと正座をしていただけで、しびれてしまったのだ。 「こら、甲府、待て、まだ話は終わってない……」 俺の声が背中に届いていないわけはないのだが、甲府は立ち止まろうとしなかった。 甲府の後を追って学生寮から飛び出した俺だったが、奴の姿はすっかり見えなくなっていた。時間といっていたのが何のことか、少々気にかかる。島の外のパチンコ屋の新装開店にしては中途半端なはずだ。双葉島の中は学校施設だらけなので、そういう施設は出店規制にもろに引っかかるし、そもそも十八歳未満の人口率が高すぎて商売にならない。地下賭場があるという黒い噂は聞かないでもないが、心あたりはないしさすがにそんな危なそうな場所まで甲府を追いかけていきたくはなかった。 それでも、あてもなく捜しまわるよりは双葉学園駅か双葉大橋のゲート前で張るほうが確実だろうか――そんなことを思いながらとりあえず大通りのほうへ歩いていると、向こうから人が走ってきた。 金髪の、しかしそのわりにはバタ臭くない顔の女の子だ。特筆すべきは、おでこの前方へと突き出た、見事なまでの「アホ毛」だった。リアルでアホ毛っ娘を見るのは初めてだ。 「うわーヤバいよ遅刻だよ!」 と、俺にもはっきりとわかる日本語をしゃべりながら猛ダッシュしてくる。日系人なのか、それともただ染めているだけなのか。あるいは何かのコスプレだろうか? 近所でその手のイベントがあると聞いた覚えはなかったが、彼女は制服姿でもカジュアルな普段着でもなかった。肩からさげたゆったりとした布を身体に巻き、腰でベルト留めしている。走るのにはあまり向いていない恰好のようだ。 俺は道の端に寄って女の子の行く手を空けた。にこりと軽く会釈して、女の子は走り去っていく。駄目人間甲府への憤りを忘れさせてくれる、可愛い笑顔だった。 女の子の後ろ姿を見送って、俺はひとつ気がついた。おそらく念入りにセットして作ったのだろう前髪と比べ、彼女の後ろ髪はかなり短く切り詰められている。後ろからではつかめないに違いない。 幸運の女神は追いかけても捕まえられない。なぜなら彼女に後ろ髪はないから――というが。まさか、ね。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
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プロローグ 「えらいもんに遭っちまった」 岡持ちを右手に提げ、拍手敬は一目散に走る。 近所だからといってスクーターを使わなかったのが運のツキだった。道の途中で危険なラルヴァに襲われたのである。 最近の双葉島は物騒だ。出刃包丁を持った「口裂け女」が出没し、人間を無差別に襲っているのである。出前を終えて人気の無い裏通りを歩いていたら、遭遇してしまった。 「どこ行ったの、あのおっぱい狂い!」 ラルヴァにまでおっぱい呼ばわりとは。 無理も無い。ワタシキレイ? という問いに「胸が貧相だな」と答えてしまったのだから。そりゃあ電柱の陰から大型マスクをかけた女性がぬっと出てきてそんなことを言ってきたら、単なる変な人だと適当にあしらってしまう。 しかし、事態はとても笑えるようなものではない。 「生きて帰れっかなぁ?」 どうにかして物陰に潜み、苦労人の勤労学生は呟いた。 拍手敬は戦うことができない。それは彼が戦闘向きの異能者ではないからである。 しかも今隠れている場所が、運の悪いことに袋小路である。女は拍手が近辺にいるのを確信しており、なかなか離れていかない。もし顔を出したらドスンと突っ込まれ、あっという間も無く刺殺だ。 相手は血走った目で、じりじり近寄ってくる。マズい。 彼は路駐の陰に隠れているので、このまま近づかれたら間違いなく見つかるだろう。唐突に訪れた死神の足音に、拍手は震える。このまま死んでしまうのか。 自分が死んだらどうなってしまうのだろう。所属する二年C組には衝撃が走り、勤務している中華料理店は大騒ぎになる。 あの外道巫女は今も腹を空かせ、ちゃっかりテーブルに座っているのだろうか。 俺の死を知って、何を思うんだろうか。 「死んでたまるか!」 あの憎たらしい笑顔を思ったとたん、拍手の気持ちは強くなる。空っぽの岡持ちを握り締める。こんなところでくたばるわけにはいかないのだ。 「どぉりゃあぁあああ―――――――――――ッ!」 車の陰から飛び出た。腹の底から叫び、岡持ちを本気で投げつける。飛び道具でひるませた隙に逃亡するという寸法だ。 だが、口裂け女は見事なハイキックで岡持ちを蹴っ飛ばした。岡持ちはあさっての方向へと飛んでいき、見えなくなってからガキィンと音が聞えてくる。渾身の一投は通用しなかった。 「オワタ」 これで手持ちの武器はなくなってしまった。怖がらずに、岡持ちで殴りかかればよかったのである。 勝利を目前にし、口裂け女は接近する。前のめりになって倒れてしまいそうな前傾姿勢で、片足を引きずりながらやってきた。それが出刃包丁を振り上げた瞬間、熊のような猛烈な早さで突っ込んできたものだから、さすがの拍手も恐怖する。 (ちくしょう!) 半ばやけっぱちになり、素手で迎え撃とうとしたそのときだった。 拍手は突然、真上へと引っ張り挙げられた。 動揺する間もない。逃げられて悔しそうに叫ぶ口裂け女を眼下に、どんどん彼は浮き上がっていく。やがて口裂け女が小さな点になって見えなくなり、町中を張り巡らす細い道筋が浮き上がる。まるで俯瞰図を眺めているようだ。 上昇はなおも止まらない。水平線や富士山まで見えてきた。どうしてかはわからない。 もう口裂け女どころではなかった。怖くなって、「助けてくれーッ!」と絶叫する。 「落ち着いてよ! 君は私と飛んでるだけだから!」 「へ?」 後ろから女の子の声。彼は目を丸くして振り向いた。 黒髪で、前髪を真ん中に分けている。彼はその子に抱えられて空に浮かんでいたのだ。 そしてもっと不思議なものを発見する。彼女の背中から生える、赤い蛍光色に発光する棒状のもの。それが「翼」であると拍手はすぐに理解した。この機材の力で、自分たちは浮遊していることも。 「博士、聞えますか?」 『おう聞えるぞ。どうだったか?』 「救出できました! 無事です!」 『そうか、よかった! ったく、近頃ホント物騒だ』 無線越しに会話をしているようである。「博士」という言葉からして、この機械の発明者なのだろう。 それから口裂け女がいる辺りから離れ、人の多い区立公園に着陸する。口裂け女、飛行体験。拍手は今も、自分のざっと体感したことが信じられず、芝生に座り込んでぼうっとしていた。 ふっと苦笑しつつ、口を開く。 「空飛ぶ異能者・・・・・・聞いたことねえな」 「島の空を守るのは、魔女だけではありません」 赤い飛行ユニットを装着した黒髪の子は、大きく胸を張って拍手に言った。 「異能者航空部隊の一つ『スカイラインピジョン』! 島の安全を守るため、今日も鳥になります!」 スカイラインピジョン01 六時間目の、英語の時間のことである。 しょぼくれた顔をして立っている男子生徒が、頭をテキストではたかれた。 「中田、またあんた赤点じゃないの!」 烈火のごとく怒られ、クラスメートの前で無様な姿をさらしていた。 だが彼にとって、教師の怒声より教室に圧しかかっているこの静寂のほうが辛い。 いっそのこと笑ってくれと、そう喚き散らしたくてたまらなかった。教室のみんなに感情を爆発させたかった。そうでもしないと、彼の心は砕け散ってしまいそうであったから。 「来週の追試には必ず来ること。それにあんた、小テストの追試も三十枚ぐらい溜まってるじゃない」 こらえきれず、男子生徒の誰かがプッと吹き出した。 「少しはやることやりなさい! わかった?」 「わかりました」 はっきりしない口調で返事をした。英語教師は大きなため息を見せた後、白のチョークを手に取りようやく授業へと入る。この生徒のせいで二十分遅れのスタートだ。 彼は着席すると、すぐさま真横を向いてしまう。彼の席は遠くに水平線を望むことのできる、明るくてまぶしい窓際だった。 穏やかな秋の微風が、どうしようもなく疲弊しきった心身に優しい。彼はそう思う。 うっすらと青い大空を突っ切っていく、航空機を見つめながら。 中田青空は高等部二年生のおちこぼれである。 学業の成績はまるで良くない。しかしそれよりも、異能者としてまるで役に立たない・戦力にならないことのほうが、彼にとてつもない劣等感を抱かせていた。 青空はれっきとした異能者であるが、未だに何の異能者であるかは判明していなかった。魂源力は存在するらしいのだが、自分の異能が何であるのかわからなければ使いようがない。そのため全く戦力になれない。 その代わり、青空は人並み外れた「反射神経」を持っていた。それは異能とは別である、天性の才能である。敵の不意打ちと言ったものに対して素早く反応することができた。 だが如月千鶴のように魔術師として飛びぬけるような強さもなければ、あるいは舞華風鈴のように応用の利くような力であるわけでもない。青空は最弱の生徒であった。 それでいて学業や部活動など、何か別のことで頑張っているかといえばそうでもない。むしろ勉強に真面目に取り組まなくなってからは、常にクラス最下位の成績に甘んじていた。毎回テストの解答用紙に名前だけ書いて白紙提出しているのだから、当たり前だ。 英語教師が、長かった授業の終わりを告げた。終始上の空であった青空は、この授業で何を習ったのかまったく覚えていない。と、毎日こんな調子なのである。 クラス委員が全員に起立を促す。 「これで授業を終わりまーす、礼!」 「ありがとうございましたー」 生徒たちは椅子を引いて着席する。気の早い男子生徒はすでに帰宅準備を終えており、帰りのホームルームが始まるのをじっと待っていた。 「スィー・ユー、おつかれさま。よく復習しといてね。特に、なーかーたー!」 二年B組の英語を担当する教諭・エヴェリン野本は、大げさに声を上げる。 「やることやれば力は付くんだからね? きちんとやってくるんだよ?」 「はい・・・・・・」 愛想笑いの一つ見せない青空に、野本はまたも深いため息をつく。授業で使った真四角のカセットデッキを片手に、教室を後にした。 「ああ、やっと終わった」 どの教科の教諭にも同じようなことを言われる。その度に青空はうんざりした気持ちになり、心の中で両耳を塞いでいた。もう放っておいてほしい。どうせ自分はおちこぼれなのだから。 そのとき背後から、とある女の子の笑い声が聞えてきた。恐らく舞華風鈴と話しているのだろう。その声の主のことを、青空はよく知っていた。 「いつも元気だなぁ」 片肘を着き、授業中に配られたわら半紙のプリントを広げる。先ほど返却された課題テストの、学年順位表。上位五十名の氏名が掲載されており、青空が最後にこの華々しいランキングに名前を載せたのは去年の夏であった。 四位、権藤つばめ。 後ろを振り向く。前髪を真ん中で分けた黒髪の子が、思った通り友達と談笑している。 クラスでは明るい性格の秀才としてイメージが通っている。普段物静かで生真面目な風鈴と比較して、人懐っこく接しやすいタイプとして男子から好感度を稼いでいるようだ。その上頭がいいというのだから非の打ち所が無い。ざわつく教室のなかで声がよく通り、青空が離れた位置にいても、風鈴と英語の教え合いをしている様子がよくわかった。 それに比べて自分は何だろう。たちまち青空は自己嫌悪に陥ってしまう。 そんな彼とつばめは、意外と接点が多い。昨年も同じクラスだった。彼が成績を落として情けない顔をするようになってから、彼女はどうしてかしきりに気にかけてくれる。 席替えで接近するようなことがあれば、つばめは積極的に話しかけてきたものだった。 (青空くん、一緒にお昼食べない?) (勉強ならいつでも力になるぞ!) (青空って、なんかカッコいい名前だよね) 色々な記憶を呼び起こすたび、ちょっとした酩酊の気分に浸ることができた。女の子に気を遣われて嬉しくないわけがないのである。 でも今日のような無様なところを見られては、つばめもひどく幻滅したことだろう。英語の授業のことを思い出すと、情けなさのあまり泣きたくなってきた。 いつまでもこんな学校にいたくない。教室を出たい。窓辺の席にいる青空は、空を眺める。ほのかに黄色く透き通る午後の空を、二羽の鳩が横切っていった。 あの鳥のように、早く自由になりたい。 彼の心は灰色雲に覆われて、希望の日差しも見込めない暗がりに包まれていた。 中田青空は高等部から双葉学園に編入してきた。 それは彼が異能者だとわかったからである。両親の言いなりになるまま双葉学園に入ることになり、今やこの異世界で寮暮らしだ。 「何で嫌だって言わなかったんだろう・・・・・・」 自分の進路に関して興味も希望も無かったため、なんら疑問を持たずに受諾してしまった。その結果が、この拷問のような島流し。 「異能」というわけのわからない概念について学ばされ。 「ラルヴァ」という未知の生物と無理やり戦わされ。 彼にとって双葉学園編入は、人生における大失敗と言ってもオーバーではない。 自分の責任であることは十分承知しているものの、青空は満面の笑みで編入を薦めた両親をひどく憎んでいた。ある理由で彼らを強く憎んでいた。 「センパイ!」 そそくさと正門を出ようとしたときである。今、最も会いたくない女の子の声を聞いてしまった。 「また帰宅部ですか。どうして部活に来ないんですか」 「ごめん、ひかりちゃん。具合悪いんだ」 「そう言って合宿も来なかったし。しっかりしてください!」 低い身長、小学生と聞き間違えそうな甲高いソプラノ、ボリュームあるブラウスのふくらみ。 高等部一年生の河原ひかりは両手を腰に当てて、青空をじっと見据えている。 それから大げさに口を開けて息をつき、大げさにだらりと両腕を垂らした。 「ひかり悲しいです。センパイの勇姿に見とれて弓道部に入ったのに、それが今や幽霊部員のヒキコモリなんて」 「そんなこと言われても・・・・・・」 「いつまで惰眠むさぼってんですか。みんなセンパイのこと待ってるんですよ?」 「色々と辛いんだ。もうちょっと待ってて」 「ウツは甘えです。単なる怠惰です。つべこべ言ってないで今からでも弓を引きましょ・・・・・・あ、センパイ! どこ行くんですかぁ!」 青空はそれ以上耳を貸さず、繁華街に向けて歩き出した。 部活動など勝手に退部扱いにしてほしいものだが、それはこの口うるさいちびっ子後輩が許してくれないことだろう。 「いい加減にしないと寮に押しかけますよ! 聞いてるんですかセンパイ!」 どうにかしてひかりを振り切った後、青空は一人寂しく街を歩く。 空気もぐっと澄み渡り、たんすからマフラーを出したくなるぐらい肌寒い季節になっていた。この双葉島にも銀杏のつぶれた匂いが漂っている。 ふとブティックのショーウィンドウで立ち止まる。青空が見つめているのは、きっと背の高くて茶髪の男性が着るとよく似合うことだろう、黒皮のジャケット・・・・・・ではない。 鏡に映りこんだ自分自身であった。 冴えない容姿、映えない異能。第一印象で完敗しているタイプの男子生徒だ。そして駄目な奴の宿命か、日ごろの訓練や学業の成績は散々たるもの。 すっかりそんな学園生活が嫌になっていた。何かと異能がもてはやされる環境だ。最初に異能テストを受けて己の実態を知ったときなど、絶望感しか抱かない。 異能者として無能で、何が双葉学園生か。日ごろ頭の中を占有しているのは、いつも「落第」「留年」「自主退学」の文字群である。 「とっとと辞めてぇ・・・・・・」 ラルヴァなんてこの先一生倒せそうもないし、クラスメートとの共闘もろくに出来ない。あまりにも惨めな思いをしすぎて、胃をボロボロに痛める始末だ。 睡眠障害は基本的な生活習慣を崩壊させ、学業に深刻な影響を及ぼした。溜まりに溜まってしまった、不良債権の山――英単語テストの追試。 もう得意の弓も続ける気がしなくなっていた。これだけ毎日辛い思いをしながら、無理をしてあの学園に通い続ける意味はあるのか。奔放に伸びた前髪の奥の瞳は、汚く濁っている。 彼にはもう、これ以上頑張っていく気力が空っぽだった。 青空は行きつけのゲームセンターに寄っていた。繁華街にある家族向けアミューズメントパークなのだが、地下一階のフロアは双葉島でも有数の対人ゲームの聖地である。 いくら訓練や勉強にやる気はなくとも、こういった遊びはきちんとこなせるのだから都合のいい男である。しかしそれを後ろめたいとも思わず、彼は高揚感を胸に階段を降りる。 タバコの匂いが充満する澱んだ空気。大きすぎる音量や歓声、怒声。 それら全てが青空にとって心地がいい。気分の晴れない教室の中よりも、よほどこちらのほうが気楽に過ごすことができた。 お目当ての筐体を見ると、すでに顔なじみの連中が、「行けぇ!」「キタキタキタぁー!」「やってねぇ――ッ!」などという口プレイをしている。 そして財布からICカードを取り出した。彼はとあるゲームの上級者なのだ。 「乱入だな」 彼は筐体の椅子に座ると百円玉を入れ、慣れた手つきでICカードを挿入する。 モニターのすぐ前に、戦闘機の操縦かんのようなスティックが二本並んでいる。それぞれにトリガーが備え付けられていた。いわゆる「ツインスティック」だ。 『ベルゼブブ・アーマーズ』 全国でも双葉島にだけにしか置いていないロボット格闘ゲーム。 一日中遊んでいても飽きないぐらい大好きな、対戦型のゲームだ。3Dの世界を縦横無尽に駆け巡り、相手の操作するロボットと勝負する。 たらたらしていたらあっという間にやられてしまう圧倒的スピード感が、人気の秘密だ。カードを挿入してしばらく待ったあと、青空専用の機体データが読み込まれた。間もなく反対側の台にいる奴とのバトルが始まる。 戦闘前に、お互いのパイロットネームや戦跡が表示された。知っている名だ。相手はもう何千戦やったかもわからない、いつもの常連客である。 「げっ、SORAさんキチャッタ!」 「SORAさんちぃーっす!」 大学部の生徒がタバコをふかし、へらへら笑いながら青空のところにやってきた。彼も笑顔で挨拶をする。 「おっす。大学生はいいですね、早くから遊べて」 「まーね。でもSORAさん来てくれて楽しくなりそう」 SORAというのは青空のパイロットネームである。彼は去年の秋ごろから、すっかりこのゲームの中毒者になっていた。 さて対戦は始まった。いつもの奴とはいえ相手も上級クラスだ。日ごろ暇な時間をこのゲームにつぎ込んでいるだけあり、基本テクニックはもちろんのこと、ハイレベルな小技もきちんと使ってくる。少しでも隙を見せれば確実にダメージを削られる。弱くない相手だ。 しかし、青空はこのゲームに異常なまでの「適正」があった。 「ああもう、かすりもしねえ」 「おー、あれ避けるか」 反対側の台から聞えてくる声。廃人レベルのやりこみ具合を誇る彼らでも、青空の機体を撃破することはめったにない。 まず反射神経が違う。次に集中力が違う。青空はいつも「相手が止まってみえる」と彼らに言っていた。野球選手か挌闘家がするようなコメントである。 「もらった! ・・・・・・ってうそぉ――――――ん!」 「あれ当たったろ? 何で当たってないの?」 青空は地面で撃ち合いをするより、空中で高速移動をし、空から奇襲を仕掛ける戦法を好んだ。彼は逃げ惑う相手の移動先を瞬時に先読みし、空中移動で交差しつつ、真下を通り抜けようとするところをソードでぶった斬ってみせる。その離れ技を目撃した大学生たちは、「うわぁ――ッ!」とフロア中に聞えるぐらいの声で絶叫した。 「チクショー、また負けた」 「結局どうしようもなかったね」 「SORAさんマジパネェっす」 彼の型破りな攻略法は、それまでの最上級者であった彼らをコテンパンにしてしまった。見たことも聞いたこともないトリッキーな戦い方に、彼らはメロメロにされた。 大学部の人たちは青空に敬意を表しつつ、いつもこう言ってくれる。 「SORAさんは俺たちにはない才能があるんだよ。未来に生きてるよ」 青空はそれを聞くたび、とても誇らしい気分になることができた。 これが俺の『才能』なんだ、と。 おちこぼれの自分がただ一つ持っていた、他人に誇れる要素。尊敬の眼差しを浴びることのできる、自慢の取り柄。 だからこそ青空はこのゲームだけは続けることが出来る。ベルゼブブ・アーマーズがなければとっくにばらばらに崩れていたことだろう。なぜならこのゲームが彼のプライドを支えているのだから。このゲームにおいて最強であることが、中田青空のアイデンティティなのだから。 また大学生がリベンジしてくる。彼は背筋を伸ばしてスティックを握り直した。 「退学したら、専業アーケードゲーマーになるかな」 上機嫌に、冗談交じりに青空は呟いた。 今日も閉店時間まで遊ぼう。宿題なんてどうでもいい。 彼は今日も、荒れた日常を送ろうとしていた。 ところが反対側の台で異変が起こる。なにやら揉めているようだ。 「おい、俺のクレジットだぞ!」 「あとで百円返すから、お願い!」 「横入りはねーよ」 どうしてか、いきなり険悪なムードに陥っていた。 何が起こった? 不審に思った青空は向こうの台を覗き込む。 そして驚愕する。 「わかってる。わかってるけど、彼と戦わせて」 美しく背中まで伸びた黒髪。悪びれの無い、茶目っ気たっぷりな笑顔。 「権藤つばめ・・・・・・!」 彼の苦手なクラスメートの女子が、反対側の台に着席しているのだ。 クラスの秀才がなぜこんなゲーセンに。青空は彼女がここにいる理由が全くわからない。 スティックを握っていた左手が、いつの間にか汗で濡れている。突然のことに動揺しきっており、視線が上下左右に激しくぶれていたところを「乱入」された。画面が切り変わった瞬間、青空は「ひっ」と変な声を上げる。 嫌そうな顔をした大学生の連中が、後ろ頭をかきながらぞろぞろやってきた。 「SORAさん、何か変なの来ちゃったけど」 「知ってる? あの子」 「え? ああ、あいつ?」 青空は下を向き、少し黙ってからこう答える。 「知らない。学校でも見たことない」 それは聞いた大学生たちは、「何モンだろうな」と口々に話していた。 ・・・・・・どうしてとっさにそんなウソを付いてしまったのか、青空本人にもわからない。 それより、なぜこの女は自分の居場所にずけずけ入り込んでくるのか。日ごろのおせっかいもうっとうしくてたまらないというのに。憎たらしそうに舌打ちをしたあと、青空は据わった目をしてモニターのほうに向き直り、スティックを握り締めた。 殺してやる。 ここでは俺が最強だということを、この女にも思い知らせてやる。 彼の本来純粋であるべき感情は、とてもおかしな方向へと膨らんでいった。 つばめはICカードを持っていないようなので、機体選択画面から適当に選んでいた。 「よぅし、私はコレでやろっ」 それは青空に対して言ったのだろうか。彼はじっと画面を見据えたまま、口を真っ直ぐ結んで無視を決め込んでいた。 対戦が始まる前に、青空のこれまでの戦跡がつばめに明るみにされる。 「一万戦かぁ、相当やりこんでるね」 「・・・・・・」 「これやってる暇あったら、一緒に勉強すればよかったのに」 「ほっといてくれ!」 本気で怒鳴った青空に、ギャラリーの大学生たちはびっくりする。 「SORAさん、挑発に乗っちゃだめですって」 「あ、ありがとう」 彼らが注意をしてくれなかったら、頭に血が上った状態で対戦を始めようとしていた。冷静かつ大胆に、を戦いのモットーとしている青空らしくない。 権藤つばめは中田青空という人間に、深く干渉しようとしている。その目的はわからない。彼を徹底的に茶化しにきたのか、それとも? ・・・・・・コーラをぐいと飲み干す。炭酸は抜け切っており、ぬるくて甘ったるい。 「お手並み拝見と行くね。手加減なんてしないんだから」 「返り討ちにしてやる」 画面が変わる。お互いの機体が向き合っている。「3」。カウントダウンが始まった。 「同じ機体なのかよ・・・・・・!」 ぎりっと歯軋りを立てる。「2」。 「ぶっ殺す」 「1」。 スティックが乱暴な音とともに、真横に倒された。 レディ・ゴー! しかし次の瞬間には、青空は身を乗り出して叫んでいた。 開幕早々だった。真横に移動をしたのだが、それをつばめにまるっきり読まれていたのである。あらかじめ進行方向の先に射出されていた、高威力のレーザーをみっともなく食らってしまった。 「SORAさんが事故った!」 「事故る」とは、相手が先に出して置いた攻撃に、まんまと突っ込んだり踏んだりしてダメージをもらってしまうことを言う。 もうこの被弾で青空の理性はメチャクチャになった。スティックを左右に開き、3D世界の空へと舞い上がる。得意の空中戦術に持ち込んで、空から豪雨のような攻撃を仕掛けるつもりだ。 ところが、青空は信じられないものを見た。 何と、つばめも青空と同じ空中戦で応じてきたのだ。 「こいつ何なんだ!」 青空は驚愕で声を震わせる。 はっきり言って、この乱入はつばめによるタチの悪い嫌がらせだと思っていた。 違う。権藤つばめはこのゲームの上級者だ! 今度はつばめから攻撃を仕掛けてくる。誘導性の高いビーム兵器の連射を、青空は必死に上へ横へと避ける。クラスの才色兼備の優等生に、圧倒どころか反撃もできない。不意に心の奥底から熱い感情がこみ上げてきた。 「くっ・・・・・・!」 回避が追いつかず、つばめのけん制攻撃にかすってしまった。腹が立ち、筐体を拳で殴る。 大学生たちは青空の豹変に声も出ない。大声を上げ、顔を真っ赤にし、やがて両目から涙が溢れ出てきた彼を前に、とにかく呆然とさせられている ただ一つ誇りとしているものを、つばめに汚されたくなかった。 それがたとえゲームという程度の低いものであっても。それは彼にとって命の次に大切であることには変わりない。絶対に負けるわけにはいかなかった。 冷静さを欠いたか、青空は何度も攻撃を食らってしまう。普段の対戦ならまず見せることのない、無様な負け試合だ。残り時間は数十秒。まだまだ大逆転の見込める時間帯。 つばめはまだ一度も攻撃を食らっていない。誰も予想すらできなかった、青空の完封負けが見えてきた。このままだとあまりにも屈辱的な敗北を迎えてしまう。 「まだだ。まだ終われない」 ここでつばめに負けたら、もう二度とこのゲームを取り柄だと思えない。 何に関しても負けっぱなしだった青空。これはそんな彼が他人に打ち勝つことのできる唯一のものだ。それまで完膚なきまでにねじ伏せられてしまったら、彼はもう何を生きがいにしていったらいいのかわからない。 彼は最後の手段に出ていた。特殊なコマンドを素早く入力する。 機体が変形し、「戦闘機」となった。機体は青いオーラをまとうと、ものすごいスピードで一直線につばめの機体へと突っ込んでいく。 「捨て身の特攻だ!」 大学生たちが吼える。青空は一発逆転を狙い、大技をつばめに繰り出したのだ。 「絶対に負けねえぞ、権藤つばめぇ――――――――――ッ!」 涙粒が弾け飛ぶ。つばめの機体を粉々にしようと、青空の機体は襲い掛かっていった。 しかし・・・・・・。 つばめの機体は真上に引っ張られたように浮かぶ。ひらりと、あっさりと青空の特攻を回避してしまった。これが決着の瞬間であった。 でも、本当は青空にもわかっていた。 上級者であるのなら、このような大技など避けられて当然なのである。しかし彼にはもうこの特攻しか逆転できる手段がなかった。それに、もうこうすることぐらいしかつばめに意地というものを見せ付けることができなかった。 あさっての方向へ飛んでいく青空の機体。上空を取ったつばめの機体は、完全に相手に止めを刺すことのできる状況にある。でも、ビームも何も繰り出さない。 哀れな負け犬が遠くへ飛んでいくのを、ただ黙って見逃すだけ。 長い十秒間が過ぎ去った。タイムアップ。つばめが勝利した瞬間である。 その結果を最後まで直視できず、青空は残りコンマ五秒という段階で席を立っていた。そしてその場から逃げるよう、素早く一階への階段を上がっていく。 「SORAさん!」 その後ろ姿は、特攻を失敗した機体が遠くへと飛び去っていくのと、そっくりであった。 彼が展望台に到着したころには、双葉島を囲む東京の景色も夜景として彩られていた。 あの後は街を飛び出し、山に登り、ひとり展望台で景色を眺めていた。この島で一番空に近い場所で、魂の抜けた輝きの無い瞳をさらしていた。 「何やってんだろうな、俺」 中田青空。ナカタソラ。なかたそら。 勉強は出来ない。異能は無い。 そんな自分が唯一つ得意にしていたものも、他人から徹底的に叩きのめされた。 なぜこんなにも辛い気持ちでいっぱいなのか。どうして権藤つばめに敗れてこんなにもみじめな気持ちでいっぱいなのか。よくわからない。 双葉島にやってきてから、そうしてみじめに思うことだらけ。何をやっても「負け」がまとわりつき、結果が伴わない。心が晴れない日など訪れたためしがない。今後も色々な場面で生き恥をさらすぐらいなら、いっそのこと消えてなくなってしまおうか。 がけ下を覗く。下は真っ暗で、ぴちゃぴちゃと小波が岩肌を舐める音がする。まさに死の淵そのものだ。 自分が死んだら周囲はどうなるのだろう。親を困らせるにはいいだろう。クラスのみんなも特に何の感情も抱かないに違いない。 弓道部でも、あのちびっ子後輩がどんな顔をするのか想像もつかない。半年間じっくり面倒を見て、立派な戦力として育ててきた後輩。ここで暗闇に身を投げたら、やはり悲しまれるのだろう。泣かれるだろう。 「はあー・・・・・・」 それでも、あの子を泣かすことだけは駄目だと思った。 こんな青空にも、それなりに良心らしき感情は残っていたのである。死んだらだめだ。つまらない人生だけど、何とか耐え抜こう。そう思ってフェンスに背中を預ける。 ところが、何か「ばきん」という音がした。 音がしたと思ったその瞬間には、彼の体は真後ろにひっくり返っていた。 「え」 何と木製のフェンスが腐食のため、折れてしまったのだ。青空は崖下へ吸い込まれるよう、真っ逆さまに落下していく。 (う、嘘!) どんどん遠くなる展望台の明かり。死んでしまうのか。本当におしまいなのか。 自分にはこの島で、もっとやれることがなかったか? 今になって様々な気持ちが駆け巡り、死への恐怖が強烈なものになってくる。 嫌だ。死にたくない。 「あ、あぁあああ―――――ッ!」 まさに絶叫。張り裂けんばかりに口を開き、青空は闇に飲み込まれていく。 そのときだった。 ばたばたと風を切って落下していくなか、彼の耳は小さな音を捕捉した。 「・・・・・・ぇー・・・・・・」 女の子の声のようだ。それは少しずつ近づいてくる。 「・・・・・・だめぇ――・・・・・・」 何だと思い、声のしてくるほうを凝視する。 そして、両目を大きく見開いたのである。 「死んじゃだめぇ――――――――――――ッ!」 「な」 何と黒髪をなびかせて、権藤つばめが真っ逆さまになって突っ込んできたのだ。 「お前!」 声を荒げた。どう見ても、彼女が青空のあとを追って飛び降りたようにしか見えない。彼女はぐんぐん青空に接近し、そして追いついた。つばめの表情がはっきりと伺える距離にまで縮まった。彼女は怒鳴り散らす。 「何で死ぬのよ! ゲームに負けたぐらいで、弱虫! いくじなし!」 「何で落っこちてんだよ。死ぬぞ!」 「あなたを助けるために決まってんでしょう!」 「はぁ? こんなんでもう、どうやって」 やがてとうとう、つばめは青空の手を取った。それから彼を抱きしめる。冷え切っていた青空の心臓が奮え、温かい火が点る。 「ねぇ、約束して」 つばめはしっかり青空の目を見て言った。 「生きて! 死なないで! 生きて!」 「そう言われても、どうすんだ」 「約束して! あなたが死んじゃ私がやだぁ! あなたはまだ死んではいけないの、あなたはこの島でやるべきことがあるの」 涙を上空に残しながら、つばめは必死に叫び続ける。 それはまるで、あのゲームをやっているような感覚であった。 タイムアップまで数秒しか残されていないのに、ゆっくりと時間が流れていくこの感覚。油断を見せたら逆転を許し、こちらの気迫が上回れば逆転することのできる緊張のひと時。 「こんなとこじゃ話し足りなぁい! だから生きるって約束して! 生きるって私に言ってぇ!」 展望台の位置が、もう見えないぐらいに遠くなった。もうはっきりとした距離感などわからない。つばめの瞳を見つめていたら、自然と青空の心が熱くなる。日ごろの投げやりな気分はさっぱり無くなり、力強い勇気で心が満たされる。 「生きる」 彼は言った。 「生きるよ、権藤さん」 「・・・・・・嬉しい」 彼女はぎゅっと、さらに青空を強く抱きしめた。どんなことがあっても、絶対に離すことが無いよう、強く、強く――。 そして次の瞬間、彼に作用している力の全てが別の方向へと切り替わった。 ぐいっと引っ張り上げられ、たまらず両目を思い切り瞑る。つばめの柔らかい胸元に顔をうずめ、これでもかというぐらい抱きつく。 落下していた彼は、一転して上昇していた。一気に駆け上っていった。この感覚は誰もが知っているに違いない、旅客機が離陸していくときに感じることのできる、あの重力への反逆だ。 感覚も理解もまるで追いつかない青空は、いきなりのことに頭の中が混乱していた。ただひたすら、つばめの体にしがみついていることぐらいしかできない。 「もう目、開けていいよ」 つばめの優しいささやき。そして青空は、うっすらとまぶたを開く。 真下に広がっていたのは、町の俯瞰図であった。街灯がぽつぽつ縦に並び、住宅地では明かりがいくつも点となって闇の中に輝いていた。 青空は双葉島の夜景を空から眺めていたのである。 「これはいったい・・・・・・」 「飛んでるんだよ、私たち」 青空ははっとなり、つばめを見る。 つばめの背中から、赤い主翼のようなものが左右に伸びていた。そしてその翼から淡いピンクのビロードが、まるでマントのように後方へと流れている。 彼女の背中から、機械的な赤い「翼」が生えていたのだ。しばらくの間、青空は翼を生やしたつばめの姿に見とれる。日ごろ彼はいつも、「彼女の異能は何だろう」と想像や妄想にふけっていた。 「これがお前の異能なのか」 「違うよ。これは異能者なら誰でもできること」 「嘘だ。飛ぶ方法なんて聞いたことがない・・・・・・って、うわぁ!」 真っ直ぐ進行方向を向いた瞬間、青空はいきなりの右回転によって仰向けにひっくり返された 自分たちを軸として夜景のきらめきが左に回転し、頭上に広がる。つばめはそのまま回転を続け、美しい星空を天上に戻してやる。 エルロン・ロールの機動である。ぐるっと回されてしまい、頭がくらくらした。 二人はちょうど、繁華街上空を飛行しているところであった。一つ一つの明かりの強い輝きが、人々の活発な営みを思わせる。湯気の伸びる、双葉湯の煙突のてっぺんを通過。 夜の空中散歩にすっかりあっけにとられていたら、つばめが沈んだ声で青空にこうきいてきた。 「何で死のうとするの」 「べ、別に死のうとしたわけじゃ!」 「ずっと気にしてたんだよ? 青空くん二年生になって、元気無いから」 「それは、勉強とか、色々あって」 「いつでも頼りにして良かったのに」 彼が粉々に散ってしまわないよう、もう一度つばめはしっかり抱きしめる。あらゆる苦痛や障害から保護するように抱きしめる。青空はそれに胸をときめかせた。駆け上がるように加速していく胸の鼓動を、彼女に感じ取られないよう必死に祈る。 それからわざとらしくふてくされたようにして、青空はこんな風に吐き捨てた。 「そっちのほうがみっともなくて、嫌だよ」 「え? 意味がわかんない」 つばめは本当に理解できないような、きょとんとした様子で言われる。 「わかんないなら別にいいよ」 そんな彼女の態度に拍子抜けし、青空は本当にふてくされてしまったのであった。 「青空くんの悩みはもっとお話しないとわからないけど、これだけは言いたい。死んじゃだめ。二度と死のうとしないで」 自殺するわけじゃなかったのにと、青空は複雑な気持ちで真下を見た。あるものが目に入る。やけに見覚えのある、立派な校門だ。 「あなたは異能者として、これから色んな人を守っていかなければならないから」 「え?」 「青空くんにはね、私たちにはない大きな『才能』がある」 「あるわけないって。俺、役立たずだし」 突然の話に青空は驚く。これからつばめが何の話を始めようとするのか、当惑しながら次の言葉を待つ。 「そんなことない。今、あなたの力が必要とされている」 「俺の力が?」 そうきき返すが、今度は何も返してこなかった。徐々に高度が下がり、速度も落ちる。彼女は着陸に集中していた。 普段馴染みのある、学園の校庭が接近していた。 双葉学園高等部のグラウンドに着地したとたん、青空は腰が抜けてしまってその場に座り込んでしまう。 権藤つばめはやはり、背中から大型の赤い主翼を生やしている。その姿は天使や翼人というよりも、戦闘機を思わせるフォルムであった。その翼が消去される。 「びっくりしたでしょ」 「うん」 呆けている青空に、つばめは背を向けてみせる。 彼女は箱を背負っていた。台形をさかさまにし、縦に長くしたような印象である。それぞれの斜辺から両方向に翼が伸びていたようだ。とすると、その機材に空を飛べる秘密が隠されているに違いない。 『フライハイユニット』 と、つばめは教えてくれた。 「フライハイユニット?」 「赤い翼は私の。他に黒がいる」 「はは、権藤さん、そんなことやってんたんだ」 「うん! 中等部のころからずっとね、研究に参加してたの!」 驚きの連続だった。権藤つばめはどちらかといえば、戦いよりも学業に力を入れているものだとばかり思っていた。だが、まさか裏でそんな活動をしていたとは。 「そして私たちは、ある一人の男子生徒に注目している」 「誰かいるの?」 鈍感な彼がそうきくと、つばめはむっと頬を膨らませて歩み寄ってくる。 すると手を伸ばし、青空の両頬を掴んできた。ぐに~っと伸ばしながらこう言い聞かせる。 「あなたに決まってるでしょ青空くん! だから死なれるととっても困るの!」 「・・・・・・へ?」 彼はワンテンポ遅れて、間抜けな声を上げた。 「俺なんかが?」 「そう!」 つばめは一通りくすくす笑ったあと、表情を引き締め、改まった態度に変わった。それでも口元は嬉しそうに笑っている。 「異能者航空部隊の一つ『スカイラインピジョン』は、あなたを歓迎します、中田青空くん!」 しばらくの間、彼はぽかんとして、この黒髪のツバメを眺めていた。 これが、彼の長い戦いの始まりである。 次【スカイラインピジョン02(前半)】 トップに戻る 作品保管庫に戻る
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3 空き家であるはずの一軒屋。一階にあるシャッターは、恐らく自家用車のためのガレージだろう。 小柄なショートカットの女の子が、その空き屋にそっと触れる。そして。 「呪詛諸毒薬・所欲害身者・念彼観音力・還著於本人、囁き、詠唱、祈り、念じろ」 すると空き屋全体が発光を見せ、周囲はガラスの壁のようなものに包まれた。 これこそが××××の異能である陰陽術「奇門遁甲の陣」である。平たく言えば破壊不能の結界で、術者が死亡したり負傷したりしない限り、外部から干渉されることはない。 実はこの術こそがあの四神「玄武」であり、醒徒会長・藤神門御鈴の「白虎」に匹敵する高度なものである。これほどの力を手にしておきながら、×はほとんど学園の表舞台に出ることなくひっそりと過ごしてきたのである。 結界が完成したのを確認し、××××はガレージのシャッターをこじ開ける。外部から遮断されているので、このような蛮行も他人に目撃されることはない。 「白のスポーツカー・・・・・・!」 その国産スポーツカーを目にしたとたん、二人はごくりと唾を飲み込んだ。 「間違いないわ。犯人はこの空き屋をアジトにしていたのよ」 「目撃証言、間違ってなかったね」 ××と×は奉仕活動をサボって、とある事件の調査をしていた。「中等部生失踪事件」である。 女子寮のロビーで話題になっていたのを××が耳にしたのだ。昨日の夜から中等部生の×××××と×××が行方不明になっていた。忽然として夜の町に消えた二人のことを、寮で生活しているクラスメートたちが口々に心配の言葉を出していた。 だから今日はずっと中学生たちの捜索をすることに決めたのである。ところが公園周辺で奇妙な目撃情報を得たのだ。 「昨日の夜、不審な白のRX7が公園に停まっていた。中にはアベックがいた。どういうわけか袖ヶ浦ナンバーだったのでよく覚えている」 と、一言でまとめればそのような内容の証言であった。袖ヶ浦といえば千葉県である。醒徒会や風紀委員に先駆けてこの貴重な情報を手にした××と×は、いっそう張り切って事件の調査に没頭していたのである。 ××は目立ちたかった。 活躍をして、学園のみんなに自分の強さや存在を認めてほしかった。 そのような強すぎる気持ちが彼女を駆り立て、行動させていたのである。 「いいこと×。私はただ活躍したいだけなの。これ以上、学園のみんなから悪いように言われたくなかったら大人しく帰りなさい?」 ところが返事として帰ってきたのは、温かな手の温もりだった。××はきょとんとして×のほうを見る。 「私はずっと××ちゃんと一緒だよ。ずっとそうだったし、これからもそう」背の低い×は、子犬のような愛嬌のある笑顔を××に向ける。「××ちゃんと一緒なら、何を言われても何をされてもかまわないよ」 「もう、あなたって子は」××は呆れたような笑顔になった。「やっぱりあなたには何を言っても無駄なようね」 口ではそのようなことを言いつつも、本当は嬉しくてたまらないのである。 ××たちはRX7の脇を抜けて、室内へと潜入していった。RX7がどんな形をした車であるかは、インターネットで検索すればすぐにわかった。 ガレージ付きの空き屋は、家というよりももともとは何かの作業場といったような雰囲気であった。部屋が広く造られているのだ。まるで小さな体育館のよう。 その隅で、××たちは捜していた人間たちを発見したのである。三人とも縄で縛られて、こんこんと深い眠りに落ちているようだ。 「×××××!」 「××ちゃん、中学生の二人もいるよ!」 ××と×がこのアジトを特定できたのは偶然のことであった。 白のスポーツカーという情報を得たのはいいものの、いくら島内の隅々まで巡っても肝心の車を発見できず、行き詰っていた。××が何となくモバイル学生証のGPSで自分たちの位置を確認しようとしたときだった。 GPSの反応があったのだ。どうしてか×××××がこの建物にいたのである。それも、空き屋であるはずの。意を決しガレージに潜入したら、該当する車を認めたというわけだ。 こうして×××××も中等部生も見つけることができた。あとは逃げればいいだけなのだが、好戦的な××は違う。 「ほら、出てきなさいよ!」 こっそりもぐりこんできたのにも関わらず、犯人を呼び出すという行動に出たのだ。 二人を助けるだけでなく、犯人を倒して警察に突き出すことまで彼女のシナリオだった。どうしてそこまでして活躍したいのか? 何かこう、彼女を強く突き動かす動機めいたようなものが見え隠れする。 「もう見つかってしまったのか・・・・・・」 「双葉島は怖いとこねぇ。甘く見てたわぁ」 向こう側にあるドアが開き、男女がやってきた。証言どおりだ。 一人は銀色の髪をした美青年。もう一人は白衣に身を包んだ茶髪の女性であった。白衣のほうは小さなタンクを一つ背負ってきて、その場にドンと下ろした。××はしっかりその場に立って構え、×はいつでも術を使えるようお札を指先に摘んだ。 「悪いけど容赦しないわよ?」 「この家は結界で封じられています。××ちゃんはいつでも強力な攻撃に出られます。抵抗はやめてください」 「・・・・・・やれやれ。どうする、シホ?」 「殺しちゃっていいわぁ」さらりと恐ろしいことを言う。「どうせ車に詰め込めないでしょ? ただの邪魔だし、この子たちは始末しちゃいましょ」 「了解」 「舐めんじゃないわ!」 ××が魂源力を解放する。ゆらっと後ろ髪が持ち上がり、鱗粉がその周りに浮かびだした。 「させないわぁ」 ところが白衣の女も攻撃に出た。タンクがバキンと破裂し、破片が吹っ飛ぶ。そして中にいたものを目にしたとき、××も×も戦慄したのであった。 灰色の体がまず目に付く。二つの足で直立していることから、恐らくデミヒューマンのラルヴァに近いものがあるだろうと思う。 何よりも奇妙で奇怪で恐ろしかったのは、その化物の両肩から伸びる「触手」の束であった。人間でいう両腕の部分が「触手」となっている化物だ。頭部は萎縮してクレーターのような陥没が目立ち、顔面も皮膚が垂れ下がって何重にも積み重なる段を構成している。隙間から飛び出て細長い紐のようなものでぶら下がっている、二個の球体が、恐らく眼球なのだろう。 「な・・・・・・何なのこれぇ・・・・・・!」 「×、しっかりして! 来るわ!」 体長がシホの半分ぐらい――子供程度の背の高さである――化物は、タンクから出された直後はしばらくじっと止まっていたのだが。 「うわあっ!」 魂源力を解放して待ち構えていた××に、触手の束が突っ込んだ。垂れ下がる眼球をぶらぶら揺らしながら、化物は俊敏な動きで××に襲い掛かってきた。 「××ちゃん!」 「おっと、君の相手は僕だよ」 ×は不覚を取った。ジュンに接近を許してしまったのだ。眼前を彼の手のひらが包む。 バチンという強い衝撃。×は悲鳴と共に崩れてその場で膝を付いた。ジュンは倒れ行く×の背中を、左手で支える。 しばらくまじまじと×の顔を見つめていた。それからフッと微笑み、こんなことを言い出したのだ。 「美しい・・・・・・!」 「え? ・・・・・・あ、やだ、ちょっと」 何と×の顎を右手の指先で持ち上げて、唇を奪おうとしてきたのである。 「やだぁッ!」 ×とジュンとの間に結界の壁が発生し、それはジュンを拒絶するかのように吹き飛ばす。彼は受身を取って転がり、シホの足元で起き上がった。 「またあなたのスタンで倒れなかった。学園の異能者ってほんとすごいわぁ」 「ふん。年頃の仔猫ちゃんには、噛み付く力ぐらいあるのさ」 そして×の後方では、××が触手を胴に巻かれてきつく締め上げられていた。頭に来た××は魂源力を瞬間的に、全力で解放した。 「こ、こ、こ、この化物めぇ――ッ!」 なりふり構わず鱗粉を解き放ち、クリーチャーに食らわせる。とっさに×も自身に結界を貼り、××の無差別的な攻撃を防ぐ。味方に損害を与えかねない危険な能力。まさに「××××××」の力。 化物は奇声を上げつつ、体全体から気体を吹上げ、みるみるうちに干からびながら凍っていく。魂源力を怒りのままに爆発させた××は、その場で両手両膝をついてぜえぜえ苦しそうに呼吸をしていた。頭にスタン攻撃を食らってダメージを負っている×も、よろよろと近づいてきて××の隣についた。 「××ちゃん、あいつら強いよ!」 「このままじゃやられる・・・・・・! 何なの? 何なのよあいつらは!」 ××と×はまだ知らなかった。今、島の外ではとんでもない人物が陰で猛威を奮い、異能者たちを恐怖のどん底に突き落としていることを。そしてとうとうその手先がこの双葉島に乗り込んでいたということも。 「僕はジュン。人をショックで気絶させる力を持ってる。こっちは科学者のシホだ」 「改めましてお二方、『クリエイト・クリーチャーズ』のシホと言うわぁ。・・・・・・異能はもうおわかりのように、化物を生み出す力なのよぉ」 シホはそう言ってドアのほうに歩き、廊下に出た。いったい何をするのだろうと、××と×は見ていたのだが。 ドン、と置かれたタンク。二人はそれを見ただけで絶句した。あの恐ろしくて強い化物がもう一体いたのである。××が死力を尽くして倒すのがやっとであったというのに。 「はい、もう一個」 楽しそうな弾んだ声で、シホはもう一つタンクを置いた。もう二人は声も出ない。シホは化物を運搬するさい、専用のタンクに詰め込んで運んでいる。タンクには食料の缶であるというカモフラージュがされていた。これで車の後部座席に詰め込み、難なく双葉大橋を通過してきたのだろう。 「クリーチャーは三体持ち込んできたわぁ。残念ねぇ、嫌な死に方することになるなんて」 「うーん、やっぱ殺すのはやめにしないかシホ? せめてあの小さな子だけでも」 「何を言ってるのよぉ。車にはもう詰め込めないって言ってるでしょお?」 ×はがくがくと震えていた。単なる誘拐事件だとたかをくくってこうして乗り込んだはずだった。趣味の悪い誘拐犯を捕まえて警察に突き出すことが目的だった。そうすることで××も自分も学園から見直され、その強さや実力を認めてもらう・・・・・・はずだった。 相手は趣味が悪いどころではなかった。趣味が悪すぎてとんでもない化物を創って仕掛けてくるぐらいの、たちの悪い異能者だったのだ。危険な事件に首を突っ込んでしまった。殺される。 「適当に軽でも盗めばいいさ。シホも免許もってただろ?」 「また適当なことを。もう、わかったわ? こいつらも捕まえて、エリザベート様に差し出しちゃいましょお」 「エリザベート・・・・・・?」 二人が何を言っているのか全くわからない××は、そう呟いていた。彼女の怯えた顔に応えるよう、二人は彼女たちに説明をする。 「エリザベートは怖い方だ。女の子の魂源力を抜き取って、自分のものにしてしまう」 「エリザベート様は双葉学園の子に興味を持ってらっしゃるわぁ。もう三人も捕まえちゃったし、すっごく喜んでいただけると思うわぁ」 そう、紅潮した頬に右手を当てながらシホはうっとり語る。××は怒鳴った。 「それであんたたちが島に送り込まれたってわけね!」 「その通り。私たちはエリザベート様の命を受けて、双葉学園の女の子を拉致しに来た工作員のようなもんなの」 「さぞかし、エリザベートにとっては学園がお菓子の家に見えることだろうね」 つまり、エリザベートという女は双葉学園の女子異能者を食らいつくすために、シホとジュンを送ってきたのだ。エリザベートに差し出された学園生たちが、次々と魂源力を吸われて倒れていく・・・・・・。 そんな光景を想像しただけで、×はぶるっと震える。「何て罰当たりな・・・・・・!」 「そして君たちもエリザベートの糧となるのさ。光栄だね」 かちかちと、恐怖で××の歯が鳴っていた。 「もう、四人目五人目の獲得なのねぇ。順風満帆ねぇ」 二人の静かな笑い声ががらんどうのフロアに響く。ゴン、ゴンという、タンクの中から何かが壁を殴りつけているような音が聞えてきた。 もう、二人に勝ち目などなかった――。 西の空は一面の赤に輝きわたり、雲が小さな黒い点となってぽつぽつ浮き上がって見えた。 「ほう。これだけこなせるとは、君たちも大したもんじゃないか」 白い肌が夕日に染まって赤みを帯び、黒髪も綺麗なあまり反射して一部が白く光って見える。逢洲等華は学園の問題児三人に対して淡々とそう言った。彼女たちの隣には軽トラック五十台分はある見事な雑草の山が出来上がっていた。 「本っ当にムダな時間でしたわ! こんなの早く止めさせてくださいまし!」 物怖じすることなく奔放に噛み付く××。等華はギロリと睨む。「まあまあ、××ちゃん」と××××が苦笑しながらなだめた。 「にしても、××××と××××はまたサボりか。謹慎期間を延長したほうがいいのかもな」 二人に関しては特にフォローも見せない××たちである。あの戦いから、××らのペアとほとんど会っていない。 ××と×はずっと一緒になって行動している。何をしているのかもわからなかった。今日の草むしりだって、二人が来ていればもっと楽な作業になるはずだったのに。今日は丸一日使って学園内の雑草を処理したが、それでもあと三割ほどの敷地が周れていない。 「××××××××××がいないな。どうしたんだ? 具合でも悪いのか?」 しかし、この件に関して三人は気にならずにいられなかった。今日、途中から合流するはずだった×××××がついにやってこなかったのである。 真面目な×××××は奉仕活動を欠いたことがなかった。×××ですら助っ人の依頼で活動を休むことがあるのに、×××××はこれまでずっと皆勤賞という優等生ぶりだった。 「まあいい。今日はこれで終了だ。お疲れ様」等華はふうっとため息をつく「××××くんの事情聴取をしないとな」 猫のイラストが可愛らしいスケジュール帳を開きつつ、三人の前でうっかり呟いてしまったのだ。 「事情聴取ですって?」 「何かあったのでしょうか?」 口々に言った××と××××。等華は「しまった」とばかりに焦る。 「こっちの話だ! 君たちには関係ない!」 等華は「ところで××××××××。貴様どっかで私の悪口を言ってなかったか? 無愛想だの凶暴だの、貧乳だの!」「は? 何のことですの!」「いつかそのひねた性格を叩きなおしてくれる。覚悟しとけ!」「知りませんわ! 知りませんわ!」と、××に唐突な話を持ち出して、その場から足早に去ってしまった。 フン、と××は両手を腰にあて、こう言う。 「なーんか隠していますわね?」 「暗示で・・・・・・聞き出せないことも・・・・・・ないですが・・・・・・相手が・・・・・・悪すぎました・・・・・・」 と、×××が言った。 ×××の異能は「強制暗示」である。普段前髪に隠れている瞳が輝いたとき、彼女の視界に入ったもの全てを無差別に暗示下に置くことができるのだ。 しかし×××の力も結局は一人の異能者の力に過ぎないのである。精神力の強い者にはかかりにくいという欠点があり、恐らく風紀委員長の逢洲等華には通用しないだろう。そしてもしも彼女に対して暗示を使用したことが判明すれば、今度こそ×××はタダじゃ済まされない。 そのときモバイル学生証の着信音が聞えてきた。×××のものだ。同時に××××や××のものもポケットの中でぶるぶる振動をした。 「メールだ。誰からだろ」 「×××××ですわねぇ。どうせくだらない内容に決まって」 だが、メールを開いた瞬間、三人の顔が凍りついた。 『×××××が何者かにさらわれた』 ×××××は喫茶ディマンシュに三人を呼び出し、偵察で得た内容を教えることにした。この店ならウェイトレスも優しい人なので、自分のような悪目立ちをしている人間たちがやってきても気に留めることもしない。 GPS機能で×××××の居場所を特定しようとしたが、できなかった。とっくにモバイル学生証を破壊されたか何かで、対策をされているようだった。 「シャレになんないことになってるわ。よく聞くのよ」 昼間のときとは違って、ニコリともせず×××××は言った。 本日の昼ごろ、××××××××××と六谷彩子が謎の二人組に強襲され、×××××が拉致され連れていかれた。彩子はその場で倒れているところを、彼女を探していたクラスメートたちが発見し保健室へ搬送したという。「草むしりしてたときだ」と××××が言った。 そしてそれとは別に、今、中等部の女の子二人が行方不明になっている。これは昨日の夜に突然失踪したとのことで、島内の異能警察隊が捜索していたところだった。 「彩子って子が夕方四時過ぎに目を覚ましてね、この言葉を言ったのよ。『エリザベート』」 「エリザベートって! 嘘、そんなまさか!」 ××が目を大きく開いて驚く。 「そうよ。島の外で話題になってる謎の魔女『エリザベート』。それでもう醒徒会や風紀委員や島内警察はとんでもない騒ぎになってる」 草むしりをしているときに、好奇心から×××××が教えてくれた魔女「エリザベート」。女子異能者をことごとくさらい、魂源力を根こそぎ強奪してしまう恐怖の存在。魔女。 そのエリザベートが、二人を使いとしてよこしていよいよ双葉学園に牙を向けた、ということなのだろうか? ・・・・・・なるほど、エリザベートにとって、異能も魂源力も教育によって洗練された女の子の多いこの双葉島は、さぞかし甘い果実の詰まったバスケットのように見えることだろう。 「中等部の子の件も謎の二人組の仕業だと話が繋がったわ。でも、それより×××××よ。×××××がさらわれちゃったのよ!」 ×××××はドンとテーブルを叩き、感情いっぱいに言った。×××が×××××の隣に移動し、「落ち着いて・・・・・・」となだめる。 幼少のドイツ時代から双葉学園に至るまで、×××××は×××××とずっと一緒だった。お互いに成長するたび、性格の差も明確になってきて対立も見せるようになった。それでも、かけがえのない親友であることには変わりない。 ×××××が生命の危機に脅かされている。ずっと一緒だった友達が、エリザベートという得体の知れない脅威によって殺されようとしている。黙っていられるわけなどない。 鋭い眼光はやがて落ち着きを取り戻したようにその殺気を緩和し、×××××はふうっと重い息を吐いた。 「学園の連中は相変わらず何も教えてくれない。×××さんを呼んで暗示で聞き出そうとも思ったけど、それをやっちゃ今度こそ学園にいられなくなるかもしれないしね」 情報を手にするにはかなり高い障壁が待ち受けている。双葉学園は時として、敵として立ちはだかるときがある。しかしそれは自分たちに限っての話なのだろうが。×××××は苦笑を見せた。 「彩子さんなら、何か知ってるのかな?」 ふと××××がそう言った。××も「そうですわ! 彩子さんから話を聞けば、二人組のこととかわかるかもしれませんわ」と同調する。 「もちろんそのつもりよ。ま、当の本人がインフルエンザで寝込んじゃってるんだってさ」 「インフルエンザって・・・・・・ああ、なるほど」 「相変わらず×××××さんは歩く病原体ですわね」 と、××と××××は引きつったような笑顔になった。 「では・・・・・・聞きたくても・・・・・・会えない・・・・・・聞けない」 ×××がしょんぼりし、ささやくように言った。しかし×××××ははっきり「関係ないわ」と言う。 「×××××がさらわれたんですもの。明日、彩子って子のところに乗り込んでぶん殴ってでも吐かせるつもりよ」 鞄から何か丸まった紙を取り出し、テーブルに広げる。六谷邸の間取り図と図面であった。こんなものどっから手に入れたの、と××××がびっくりしている。 ×××××は時として強引に出る面がある。大丈夫かなぁ、と三人は正直のところ心配でたまらなかった。 「ああもう。こういうときに限って、××さんと×さんはどこで何をしてらっしゃるの?」 ××は窓の外を見る。夜道を行きかう自動車のライトと、すっかり困り果てた自分自身の表情がガラスに映った。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
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読む・書く前にちょっと待った! 「シェアードワールド」についてご存知ですか? 「双葉学園」では、複数の書きあきたちが同一の「世界観」「舞台」「時間」「登場キャラ」を使って、 ライトノベルチックな作品を執筆しています このように著者どうしで基本的な設定を共有することや、共有された世界を「シェアードワールド」と呼びます 「シェアードワールド」に参加するための心構え シェアードワールドでは自分のやりたい表現・描写を100%反映することはまず不可能だと思ってください それよりも「みんなと一緒に同一の世界観を守っていく・作っていく」のを心がけることが寛容です よってときにはバランス調整のため、自作品の設定変更といった、 「妥協」もしなくてはならないときもあることを肝に銘じておいてください 自作品ではないキャラクターをシェアする時の注意点 シェアードワールド双葉学園ではキャラや作品設定のシェアを大いに歓迎しています 自作品内における他作品のシェアキャラの役割等は比較的自由ではありますが その際にシェア元のキャラや設定を自由に改変することを認めているわけではありません ・借りたいけどキャラの設定でわからないところがある、もしくはもっと詳しく知りたい ・他作者の作品の続編などメインのストーリーに大きな影響を与えるものを書きたい ・他作者のPCに何らかの設定を加えたい 以上の3つにちょっとでも引っかかりそうだったら必ずシェア元の作者さんに確認しましょう
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初登場は雑談所短編の「 もう一つの血統 比べて下さいこの違い! 」 (本編39話安価短編と40話の間) バイパーのニューソクデ始祖ドヤが夫の弟do夫の子、やってられっか夫の嫡男 do夫の汚名により貴族社会から完全に干されていたが妹の就職活動のためにタイム伯爵家の門戸を叩きジャイアンにボコボコにされながらも粘り続けたことをのび太に評価され運命が変わる。 30過ぎという物語の主要キャラの中でも親世代(ジュンたちに近い年代)にも関わらず、社交界的に干されていた関係で対人関係の訓練が足りず度々余計な一言を口にしてはのび太に窘められていた。一方で、「もし役職が貰えたらこうしたい」という想像の元でいろいろシミュレーションしてきたこともあり、状況を察して頭がまわることを証明した。 暗殺者騒動で父を亡くし父の地位を継承。図らずも王太子ルルーシュが最初に叙勲の儀を執り行った騎士となった。 ジャイアンの同母妹と婚約中で、タイム伯爵家の寄子団に編入予定で、事実上ののび太の側近の一人がいまの地位。
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王国各部 Departments 育成部 シニアクラブ レクリエーション部 ふれあい福祉部 女性部・パッチワークの会 女性部・書道サークル ソフトボールクラブ 王国グループ Groups 富士見会/ゴルフ SATURDAYS ハイキングへ行こう会 温楽会 ザ・カンレキーズ おもしろ動画 Movie 町内会動画集~2008 町内会動画集2009~ おもしろトピックス Topics 活動の写真 町内会ニュースブログ ヤマシタ語録 管理人ブログ おもしろ社交場 Exchange 掲示板・ふたばカフェ ふたばふじみレシピの森 メーリングリスト・はむら ふたばふじみ特製パズル 王国問い合わせ Contact 町内会への問い合わせ 王国Q&A 町内会の今日的役割は? どんな活動をしているの? どんな会議があるの? 町内会へ加入しようかな? imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (3.JPG) 双葉町会館 王国資料館 Data オリジナルTシャツ 書類のダウンロード(会則・パンフレットなど) 各アンケートの結果 市民体育祭の結果 新聞記事 羽村市の自治会・町内会の役員さんのためのページ ケータイQRコード - - - 10100
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2011年6月26日 【議題】身体強化系以外のキャラの動き・パワーについて 提案は棄却されました。 シェアードワールド双葉学園は初期にパラメータを設定していますのでそちらを参考にしてください。 2010年1月24日 本日の決定事項 【議題1】2月のSSお題が決定! お題は「バレンタイン」となります 【議題2】「id表示」について とりあえず、双葉学園スレでは「id表示」について以下の扱いとします ●通常スレ スレあきに一任(荒れ具合で対応) ●感想スレ ID表示しない ●議論スレ ID表示 2010年1月10日 本日の決定事項 【議題1】感想会のMシステム廃止について 感想会で試験的に運用されていたMシステムは「廃止」が決定しました 主な理由としては 一部の作品で指摘以上の叩きが出てきている M宣言を出していない作品に対する指摘が強すぎる といったものが挙げられています。ご承知おきください 【議題2】「進級」問題について 「双葉学園」の時間は2019年で固定とすることが決定しました これにより、シェアキャラの進級や時間の巻き戻りはまず起こり得ません ご承知おきください 2009年11月15日 本日の決定事項 【議題1】特定ページの編集凍結について 変更するのにスレでの話し合いが必要なページ(A、B級設定など)と 今更あれこれ編集する必要がないページは(設定、注意書きなど)は 今後編集を「凍結」させることになりました よってこれらのページの編集は、基本的に編集あきのみの権限となります しかしページ編集の上で何か良い提案があれば、テストページや本スレを使って気軽に提案してください 部分凍結のさせかた:「編集」>「このページの閲覧・編集権限の変更」 【議題2】A級設定の見直し A級設定が作られて間もなく五ヶ月が経とうとしています その間に多くの作品が投稿され、シェアードワールドとしての「双葉学園」が形となっていきました それに伴い、A級設定の内容・文章をより現状に合ったものに修正するという作業が行われました 新A級設定⇒ 基本設定 主に記述・表現の修正や、一部文章の削除(B級設定行き)がされましたが 特記すべきこととして、「超科学」を定義した文章が大幅な変更となりました 2009年11月8日 本日の決定事項 【議題1】wiki荒し(不審な削除、改ざん)への対応方 対応 作品の「誤字脱字の修正」については、特に修正の旨を報告する必要はありません しかし、ページの大幅な記述変更についてはスレで一言お願いします(徹底!) 報告のない(不審な)大幅変更は、気づいた人や有志がスレで報告の上で、復旧させてください 対策 ①作品・PCページのバックアップを取ろう ②トップページにに注意喚起文を置く ③重要なページの更新は、スレで事前もしくは事後報告する(徹底!) ④作品の撤回なら撤回とはっきりスレで言う 【議題2】ドMシステムについて ドMシステムは「導入」決定です シビアな評価をしてほしいという書きあきが、申告の上で読者にそうしてもらおうという試みです また、「ドM表明説明文」を作成することも合わせて決まりました 以下コピペ 今回、試験導入される「どMシステム」についての説明 文章や内容、設定などの問題点の指摘など 比較的厳しい意見、批評などが欲しいという マゾなとしあきのためのシステムです 事前に申告してある作品名の前後にMマークが記載されます M【○○○○○○○○】M 存分に罵倒、批判して下さい ただし、あくまでも建設的な意見を求めるものなので ツマラナイなら、何故ツマラナイのかまでレスして下さい もちろん「面白かった!」「○○が良かった」といった 好評価、好感想をするな!というものでもありません ご注意くださいまし 2009年11月1日 本日の決定事項 【重要】「議論スレは継続。ただし議題が特に提案されていなければ通常運行とします」 要するに「何も議題が無い場合」は、議論スレはお休みになります 「議題ないときとか議論スレいらねーんじゃねーの?」という意見が前からあったので、話し合いが行われました ①学生証の設定は従来のまんま 「モバイル学生証」の設定はB設定にあたるため、議論スレでの話し合いがされました 名称や機能などといった細かい点について、きちんと統一するべきではないかという内容です 現状で困ったことも特にないので、これまでどおり「書き手に任せる」方向で行きます ②クラスもこれまでどおり書き手の自由 1-Bや2-CといったクラスにPCが集中しています しかしこれまで通り、どのキャラをどのクラスに入れるかは書き手にお任せする方向で行きます ③書き手は強くなれ 色々と厳しい現状に置かれたりスレで不快感を感じたりする気持ちはわかりますが 耐えましょうということで(自分で言うのもアレなんですが) これ以前の決定事項 PCのパラメータシフトについて 基本的に能力値を入れ替えたりすることはOUT 能力値が変化するように見せるなら、最大値の間で表現する それ以外のリスクを負ってるならキャラページに明記 PCラルヴァの扱いについて 基本的にラルヴァでもPCなら一人一能力という縛りから逃れなれない 知能に関しては異能として換算されない また、生来の能力に関しては一人一能力にかからない ただし、無茶はしない AB設定の内容修正 主要ページの編集権の制限 荒らしの対策として報告のない改竄・内容の削除については即時修復で対応していますが 内容が固まってあまり変更する必要の無いページについてはログイン権限者以外の編集を制限しようという案があります 投稿について 投稿した作品を削除するのは有りか、無しか。 シェアードワールドとして参加してもらっている以上、原則禁止したい。by勃起 止むに止まれぬ消さなければいけない事情というのも想定できない。(まさかのプロデビューだとしても出版作品そのものでなければ消す必要も無いんじゃねえの?) 根本設定の大幅な間違い、元々短期掲載などの特殊な意図だった、などの場合を除き、修正以外の変更は禁止するという条項をwikiのどこかに記載するか否かを決議したい。 なお、9月4日深夜(日付的には5日?)の削除に関しては、対応が遅れたこととして例外として考える。 その上で、削除されたページの復帰、そのまま削除を容認を決めたい。 一点、投稿者には作品を取り下げる権利も無いのかという問題については、上記のとおり「シェアードワールドに参加する以上の了解」として扱いたい。 投稿者の心情などを慮って作品を消すことは一応可としました。 ただ、なるべくなら消さないでもらいたい。 夏騒あきのSSについてはNPCのもののみ影響があるため復元。 オリジナル作品は復帰はしません。 8月23日の議論案件 学園内でのラルヴァの認知度について 一般学生はどの程度ラルヴァを知っているのか wikiの投稿作品について 作品投稿場所から内容をやり方に移してSSタグついたページを表示できるだけの簡易仕様に 仕分け整理はすべて保管庫に 作品はタグにSS必須 キャラ名タグを作品に追加して、キャラ紹介ページからタグつきページを表示 シリーズものはシリーズページを作成 というように決まりました。 改装作業に入ります。 これまで投稿場所とか編集してくれてた人変えちゃうけどごめんよ。おつかれさんです。 上記のwikiの編集作業について 一部で混乱が生じるという指摘があります 今まで一番反映率が高かった作品投稿場所が左メニューから無くなるのは性急過ぎだったのではないか タグで索引を管理するようになってタイトルを【】で囲むとシリーズ毎の整理が出来なくなるので外した方が良いのではないか 召喚系能力について D設定扱い 作品中で個々に説明をすれば良い問題であり、全体として決をとる程ではないと問題であると判断されました 定時の変更 土日のスレの役割の交代や本スレ時間を早めることが提案されています。 土曜、感想スレを22時~ 日曜、議論スレを21時~ となりました。 「双葉学園最強は醒徒会である」 ただし学園外を舞台にしたり軍事ジャンルで書く場合はこの限りでない。 以上の条件を完全に認可するか否か投票を行います。 認可されました。 超科学系能力について 初期のスレでは能力を持った人間しか使えないアイテムなどを作れる・使える という初期の設定でwikiに反映させることになりました キャラの設定の変更などについて 作品に登場したキャラクターの進級やパラメータの成長、或いは死亡など 大幅な設定の変更についてのルールの明文化が求められています。 ※質問 Aという作品に脇役として登場したXという人物を 主人公、またはそれに準じるキーパーソンとした作品Bを別の書き手が書いたとします。 Aの話を進めていく中で、Xが死亡するような大幅な設定変更はありでしょうか? ※回答 基本的には設定を大幅に変更するのはなし やったしてもその作品はパラレルとして扱う 感想について 基本的にはスレで行う。 後から作者さんが感想を見るためにもログ取りは積極的に行って貰えると助かります。 意見・要望・感想ページにコメントとして書いておく。 作品感想コメント所に各作品が分かる形でコメントしてください。 アツィルトの日本語表記は 今後魂源力で統一します 七転八起の所属委員 発案者が放棄しているので、現状何の委員でもなく ただキャラクターの設定が公開されているだけのNPC扱いとします 社会人キャラについて 異能力者の社会人キャラを登場させたらスレの中で疑問が発生しました(118.mht) 確認が欲しいのですが ①異能力者の社会人はいてもいいのか? →居てもいい、ただし異変前からの異能力者はレアであることが前提。 ②異能力者の社会人は異能力者の学生より強くてもいいのか? →作品中での書かれ方次第。つまりは各人ご自由にということです。 ③「平均的社会人・27」は強すぎやしないか? →あくまで前提として、パラメータはこのwiki内においてはキャラ付けの目安であり一つの道具です。(使っていないキャラも多い) ですので、パラメータが絶対ではありませんし、パラメタあきもパラメータについて「柔軟に対処して欲しい。 」との記述をしています。 それでもなお疑問が残る場合は、パラメタあきが居るタイミングで意見交換を交わすのが良いかと思います。 定期イベント SSのコンペを開こうという提案があります。詳細はリンク先を参照 作品ページ名を分かり易く 作品も増えてきて作品投稿場所とは別に右メニューでの更新履歴での 視認性を高めてみてはどうかとの提案がされています 現在の案は作品ページを作るときは、名前を【】でくくると言う案です 後ほどスレでも提案予定です →ページ作成時に「ss」とタグ付けすることで右メニューの「最新投稿作品」に上がってくるようになりました ・学園について 学園としての基本的な設定についていくつかの意見が提案されています 生徒手帳、学生証だか、そういうのの設定 機能や名称など 制服・学生証:自由にCD設定で クラス名:アルファベット A級設定の整理―ひとまず決着